新井 可奈代 先生

浦和麗明高等学校 国語

新井 可奈代

筑波大学 人文・文化学群 日本語・日本文化学類

プロフィール

筑波大学 人文・文化学群 日本語・日本文化学類卒業。昨年度より、浦和麗明高等学校の教諭となる。

現在の仕事内容

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私が国語の授業を通して生徒に伝えたいことと考えていることは、大きく三つあります。

一つ目は、ツールとしての言葉を正しく運用することの重要性です。言葉は、他者と考えを交換することのできる画期的なツールですが、表現の仕方や読み取り方のルールを身に付けていないと、他者を誤って理解することになってしまいます。そうならないために、言葉を正確に読み取り、言葉で正確に表現することの重要性を伝えたいと考えています。

二つ目は、言葉を通じて、他者が見る世界を覗くことのできる喜びや楽しさです。私たちは普通、自分の目を通してしか世界を見ることができず、自分一人分の人生しか歩むことができません。しかし、文章を読むことで、自分ではない誰かが見ている世界を覗き、時に自分ではない誰かの人生を歩んでみることもできるのです。言葉を味わうことで得られるそのような喜びや楽しさを、生徒にも伝えられたらと思いながら授業をしています。



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三つ目は、言葉そのものの魅力です。先ほど言葉は「ツール」であると述べましたが、同時に言葉は、それ自体が魅力を持つものであります。例えば古典の時間に学ぶ和歌は、単にその意味するところを伝えるだけでなく、その音節数、その言葉選びであるからこそ立ち上がってくる情緒があるのです。言葉そのものが持つこのような魅力を生徒とともに味わえるような授業ができるよう、日々教材や授業方法の研究に励んでいます。

教員を志す人へのメッセージ

本校は今、大きな変革の中にいます。2019年度末に女子校としての最後の生徒たちが卒業し、2020年度に初めて、3学年全てが共学の学校となったばかりです。また、この数年間のうちに、進学校に生まれ変わるべく改革を重ね、学校全体の偏差値を大きく上げています。このような変革の真っ只中に身を置いて過ごしているので、学校を変えていくために試行錯誤しながら行っている様々な取り組みや工夫を間近で見ることができ、大変勉強になっています。間近で見るだけでなく、自分自身もその一部となって動くこともあり、教員としてとても貴重な経験をさせていただいていると感じます。このような経験ができるのは、本校で働くことの大きな魅力の一つではないかと思います。

また、本校には、公立・私立を問わず様々な学校を経験してきた教員、女子校時代から本校を見てきている教員、他の仕事を経験してきた教員など、個性豊かな教員がいます。多様な経歴を持つ先輩方の多様な視点からの指導を傍で見たり、話を聞いたりする中で、毎日たくさんのことを学ばせていただいています。このような素敵な方々に出会えたことを大変嬉しく、幸いに思っています。